2026.04.23雑記
軽井沢の建築めぐり
総務経理課の森田です。
先日、軽井沢に家族で行ってきました。
軽井沢は独特の西洋文化や自然環境などが合わさって、とても面白い建築がたくさん残っています。
避暑地として知られる現在の軽井沢の歴史は、もともとスコットランドの宣教師アレクサンダー・クロフト・ショーがその環境に惹かれて開拓したことから始まります。
以来海外から多くの人が訪れるようになり、現在の西洋文化と日本文化がミックスされた非日常的なエリアとして発展しました。
巡りたい建築物はたくさんありましたが、今回は特に見たかった3つを紹介します。
1つ目はケンドリック・ケロッグ設計の『石の教会』です。
森の奥に佇む石造りの教会で、とても独特な雰囲気を放つ建築物です。
正面に立つと、どんどん大きくなっていく石のアーチに目を奪われました。
内部は残念ながら写真撮影不可ですので、気になる方は公式ページなどで見てみてください。
中はガラスと石が交互に連なる大きな空間が広がっていて、直線がほぼなく、重々しい石材で外部と遮断された感覚と、軽やかなガラスの開放感とが同時に存在する、とても不思議な建物でした。
次に紹介するのは、軽井沢タリアセン内に移設された『夏の家』です。
石の教会に比べると見た目のインパクトは控えめですが、とても面白い見どころ沢山の建築です。
ただこちらも中を撮りたかったのですが、残念ながら屋内は撮影禁止ですので外観だけです。
設計者のアントニン・レーモンドはもともとフランク・ロイド・ライトの弟子ですが、この建築はル・コルビジェのエラズリス邸案の構造を模倣しているという話題もあり、実際に中を見てみても、ふたりの巨匠の影響を色濃く受けたとても独特で楽しい建物だと思いました。
特に印象的だったのは写真左側のリビングで、掃き出し窓は途中の柱をかわして全て一つの戸袋に収納することができ、コルビジェがエラズリス邸で達成できなかった水平連続窓を日本の木造建築技術で実現しています。
屋根の傾斜に合わせたスロープで二階に上がれる構造も相まって、リビングの空間は驚くほど広く感じ、軽井沢の環境やこの家での生活スタイルが見えるような建物でとても良かったです。
最後は個人的に一番の目的だった、同じくタリアセン内にある『睡鳩荘』です。
湖畔に建つ山荘で、設計はウィリアム・メレル・ヴォーリズです。
もともとは軽井沢内の別の場所に実業家の朝吹常吉の別荘として建てられました。
大学時代は滋賀県に住んでいた自分にとってヴォーリズ建築は馴染みが深く、ヴォーリズの代表作の一つに数えられるこの睡鳩荘はずっと訪れてみたい場所でした。
ここは中も撮影できるため、写真もたくさん撮ってきました。
この建物はジブリ映画『思い出のマーニー』に登場する洋館のモデルにもなっています。
一階はポーチから直接出入りできる広間があり、ゲストを招いて会食を開けるような構造で、映画でも同様の使われ方をしているシーンが見られます。
ヴォーリズは自身の設計思想を持ちながら、実際にそこでの生活スタイルを優先する建築が特徴的で、睡鳩荘は調度品だけでなく間取りや生活スタイル自体が英国式を意識した作りになっていて、施主である朝吹氏の要望が反映されているのがとてもよくわかります。
それでいて階段は広くなだらかだったり、木材も地元の木を使って表面の風合いをそのまま残したりといった、使う人や建てる場所を尊重した考えが随所に感じられます。
まだまだ軽井沢には面白い建築物がたくさんあるので、もっと時間をかけてあちこち回りたいと思います。
軽井沢は自然も多く、涼しくて気持ちのいい場所ですので、これからの季節におすすめです。
ご飯も美味しいのでぜひ行ってみてください。






